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剥製を編集する【WHO ARE WE 観察と発見の生物学】

2022年12月7日
コラム
田山

デザイン部の田山です。

先日、国立科学博物館の企画展
「WHO ARE WE 観察と発見の生物学」へ。

 

科学博物館が所有する約490万点の標本から
哺乳類のコレクションを主に展示、とのことですが
その展示方法が少し変わっているとのことで足を運びました。

「私たちは誰なのかー」の問いかけが入り口にあり、
中に入ると、ガラスケース越しではない(!)剥製がずらりと並んでおり圧巻。
ライティングも素晴らしく、剥製の美しさがより際立ってました。

ここまでは、よくある剥製の展示形式ですが
剥製の展示台に大小の「ひきだし」があり
それらを開けると「ひきだし」内に
様々なインフォグラフィックが展開されていて
知識のレイヤーを深められるという仕掛けになっています。

引き出しを開けると、入り口にずらりと並んでいた剥製たちが、ミニチュアサイズになって出てきます。
ツノの形状を擬態語で表していました。

剥製を観察し、引き出しを開けて情報を得た後、再度観察するという
企画テーマである「観察の目、発見の芽」に沿った展示方法で圧巻でした。

さらに、この展示が素晴らしいのは
標本の近くに解説が置いてある「だけ」という、従来の受動的な展示方法を選ばず
鑑賞者側に「ひきだしを開ける」という、能動的な動きを入れて
人間の知的好奇心を満たす、体験型の展示形式に編集したことだと思います。

 


ほんの少し切り口に変化を加えるだけで
ここまで印象に深く残る展示構成ができるとは…
そのアイデアに圧巻され、素晴らしい体験ができた1日でした。

 

展示スペースはコンパクトですが
これでもかというほどたくさんの剥製を間近で見れるので、剥製好きな方、オススメです。

唯一、図録が刊行されていなかったことだけが残念です…。

この展示は「vol.1」ということなので
Vol.2以降は何がテーマになるのか、今から楽しみです。

田山
デザイン部所属。 猫います。 だいたい映画館か本屋。 積ん読の高さ更新中。
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